たまねぎ
2019.04.17
品種
- たまねぎの主な品種の貯蔵域間と特徴(タキイ種苗)
品種名 | 早晩性 | 貯蔵期間 | 特長 |
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猩々(しょうじょう)赤 | 中晩生 | 8月末 | 生食用のレッドオニオン |
ソニック | 早生 | 8月末 | 早どり可能でサラダ向き |
O・L黄(オーエルき) | 中生 | 11月末 | 中甲高の大玉 |
O・K黄(オーケーき) | 中生 | 12月末 | そろいのよい甲高球 |
ネオアース | 中晩生 | 3月末 | 貯蔵性にすぐれる中晩生種 |
発芽適温・生育適温
発芽適温:5~20℃(適温であれば7日で発芽)、生育適温:15℃ 前後
作型
栽培上の注意点
苗作り
- 播種期は9月上旬。適期に播種するとともに、土壌水分を適正に保ち、発芽を早く揃える。
- 苗床を本圃100m2当たり5m2準備する。育苗日数は55~60日が目安。
- 適宜の畦幅で条間10cmの条まきとし、5~8mm覆土し、鎮圧する。
- 発芽から育苗前半は特に乾燥に弱いので、敷きわらをし、こまめに潅水する。
- 発芽を始めたら敷きわらを夕方除去する。
- 発芽後草丈5cmの時に株間を1.5cmくらいに間引く。根が露出している株には土入れをする。
本圃の準備・管理
- 定植床幅75cm、通路幅35cm、高さ15cm程度の上げ床をつくる。
- マルチ栽培の場合は、均平な定植床をつくり、マルチにたるみがないように確実に張る。
- 定植時期は平均気温が12℃以上の時で10月下旬頃が目安。
- 地際部の太った部分の直径が6~8mmの苗が適苗。
- 適苗より細い苗では十分な大きさの玉が収穫できず、太い苗では春先に抽苔しやすくなる。
- 条間15cm、株間15~20cmで5条植えとする。株間を広くすればより大きな、狭くすればより小さなたまねぎとなる。深さ3cmに植え、土壌が乾燥している時は定植後タップリかん水する。
- 完全に倒伏するまで肥大するが、完全に倒伏してから収穫すると裂球や腐敗球が多くなり、貯蔵性も低下するので、品質と貯蔵性の向上とを狙った収穫適期は、自然倒伏90%の時である。
- 曇雨天日に収穫すると貯蔵性が低下するので、晴天日に収穫し1~2日天日干しして収納する。
- 収穫したたまねぎは、葉をまとめて縛り、風通しのよい日陰の軒下などにつるしておくと、芽が出始めるまで保存ができる。よく乾いていれば、ネットに入れて吊るしてもよい。
施肥設計
- たまねぎは酸性に弱いので苦土石灰を十分に施す。
- 冬になるまでに十分に地中に根を張らせ、春になってすぐに勢いよく育つように、根の発育に有効なリン酸成分を多めに施す。
- マルチ栽培の場合は、元肥の施用量を施肥例の8割程度とする。
- 追肥は1回目を春先の融雪後、2回目を4月上中旬頃とする。マルチ栽培の場合は、マルチの上から追肥する。
- 1回目の追肥時期が遅れると収量が低下し、2回目の追肥時期が遅くなると裂球や貯蔵中の腐敗が多くなり貯蔵性が低下する。
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- たまねぎ : 本圃
- kg/10m2
肥料名 基肥 追肥 1回 2回 完熟堆肥 30~40 苦土石灰 1.5~2.0 IBS1号 1 硝加燐安333 0.3 NK808 0.2 0.2 -
- マルチ栽培
- kg/10m2
肥料名 基肥 完熟堆肥 2 苦土石灰 0.2 ようりん 0.1 小粒固形肥料 0.5
病害虫防除
- 連作圃場や多湿圃場では、「ベト病」などが発生しやすいので、圃場条件をよくする。
- 貯蔵中の腐敗株の発生は、窒素過多や肥料の遅効きが原因なので、適切な肥培管理をすると共に、追肥が遅くならないようにする。