紅かぶ
2019.04.17
品種
「飛騨紅かぶ」、「飛騨飛女かぶ(根こぶ病抵抗性品種)」(以上、コサカ種苗)
「紅かぶ」(東北種苗)
「種蔵紅かぶ」、「久野川かぶら」(以上、飛騨各地の在来種・伝統野菜)
発芽適温・生育適温
- 発芽適温:20~25℃(最低4~8℃で発芽する。30℃以上で発芽不良)
- 生育適温:15~25℃(25℃以上で根の肥大不良)
作型
栽培上の注意点
春まき
- 播種して50~60日で収穫できる。春まきは平均気温が10℃以上になってからとする。
- 春まきして、しばしば低温にあうと花芽分化して抽苔するので、乾燥させたり肥切れを起こさないよう、短期間に生育を促すように管理する。
- 栽培に当たっては基肥を主体とし、追肥は1~2回で早めに施す。
秋まき
- 生育期間はやや長く、60~70日を要する。また、早まきすると列根やス入りが発生しやすい。
- 乾燥や過湿に弱いので、高畦にするなど排水対策を徹底する。
- 痩せ地では肥大が悪く、良品が生産できないので、肥沃な圃場を作る。
- 間引きは早めに行い、根の肥大を促す。追肥は2回程度施し、肥効を高めて栽培する。
- 「飛騨紅かぶ」は品質が良いがウイルス病に弱いので、秋まきではあまり早まきしない。
栽培管理
- 栽植密度:水田転作(高畦)2条播き、普通畑 4~6条播き
播種株間:9~15cm、条間:30~35cm - 間引き:本葉3~4枚時(播種後15日頃)に株間15~18cm間引き、1本立てとする。
株間がせまいと肥大が遅れる。 - 追肥・中耕・除草:間引き直後に1回目の追肥を行い、中耕・除草を行う。
施肥設計
- 多肥の必要はないが、肥沃地を好み、肥切れを嫌う。
- 痩せた圃場では基肥を多めに施す。
- 追肥は播種後15日頃と30日頃を目安とする。
- 紅かぶ
- kg/10m2
肥料名 | 基肥 | 追肥 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
普通畑 | 痩せ畑 | 1回 | 2回 | ||
完熟堆肥 | 30~40 | 追肥 播種後15~20日。 生育が悪い時は25日目にも施す。 |
|||
苦土石灰 | 1.5~2.0 | ||||
IBS1号 | 0.6 | 0.8 | |||
硝加燐安333 | 0.8 | 0.8 | |||
NK808 | 0.2 | 0.2 |
病害虫防除
- 春まきは作りやすいが、害虫の発生が多いので注意する。
- 秋まきで早まき過ぎるとウイルス病が発生しやすいので、適期播種とする。
- 「根こぶ病」の発生が予想される圃場では、石灰施用により酸度矯正するとともに、水田転作等では高畦にして湿害を回避する。また、播種前に「オラクル粉剤等」を散布して土壌とよく混和する。