オクラ
2019.04.17
品種
5角オクラ:「グリーンソード」、「アーリーファイブ」、「ガリバー」
丸オクラ :「まるみちゃん」
発芽適温
25~30℃
- 温度とオクラの発芽(タキイ種苗資料)
- kg/10m2
温度 | 発芽日数 | 発芽率 |
---|---|---|
25~30℃ | 3~5日 | 85%以上 |
20℃ | 10日 | 85%以上 |
15℃ | 20日 | 60%程度 |
10℃以下 | ほとんど発芽せず |
作型
栽培上の注意点
- 発芽には高温を要するので、直まきの場合は6月に入り地温が高くなってから播種する。また、オクラは硬実種子なので、播種前に種子を1昼夜ぬるま湯に浸漬すると発芽がよくなる。
- 深根性であり乾燥地が原産地なので、耕土が深く、排水・日当たりの良い圃場を選ぶ。
- 直根性で細根の発生が少なく、移植性が低いので、直まきとする。移植の場合は鉢育苗とする。
- 畦幅1m、株間20~30cmとする。地温を確保するため、マルチ栽培とする。
- 1穴に4~5粒播種し、本葉2~3枚時に生育のよい2~3本を残して、他はハサミで切り取る。
- 1か所2~3本植えとする。1本植えは、どんどん生育して大きくなり茎も太くなるが莢も早く硬くなってします。
- 収穫適期は、角オクラで7~8cm、丸オクラが15cm程度。収穫が遅れると莢が硬くなる。
- 収穫と同時に、果実とともに収穫節の葉を摘葉する。草勢が正常な時は幼果の下に1~2枚の葉を残す。草勢が弱い場合は、幼果の下に4~5枚の葉を残す。草勢が強い場合は、着果節位まで摘葉する。側枝は早めに除去する。
- イボ果や曲り果は小さいうちに摘果する。
- オクラは乾燥に強いが、水不足は生育の遅れやイボ果や曲り果の発生につながるので、乾燥状態が続けば潅水する。
施肥設計と草勢管理
- 多肥すると過繁茂になりやすいので、基肥は少なめに。
- 開花位置の上に3枚以上葉が展開していれば順調な生育である。
- 追肥は1回目を収穫始期に、それ以降は草勢を見ながら2回に分けて施す。
- オクラ
- kg/10m2
肥料名 | 基肥 | 追肥 | ||
---|---|---|---|---|
1回 | 2回 | 3回 | ||
完熟堆肥 | 20~30 | |||
苦土石灰 | 1.0~1.5 | |||
IBS1号 | 1 | |||
硝加燐安333 | 0.3 | |||
NK808 | 0.1 | 0.15 | 0.2 |
- オクラの草勢管理指標:タキイ種苗資料
草勢が強い | 正常 | 草勢が弱い | |
---|---|---|---|
開花位置 | 生長点から葉が4~5枚下に開花。 | 3枚下 | 生長点のすぐ下に開花。 |
果実 | 生育初期にチッソが多いと落花が多い。 イボ果や曲り果が多くなる。 |
- | 生育が悪くなり、硬く、果色が淡くなる。 イボ果が発生する。 |
茎 | 茎が太く、節間も長くなる。 | - | 生長点付近の茎は細くなり、節間は短くなる。 |
葉 | 切込みが浅くなり、葉色が濃くなる。 | - | 小さく、葉色が淡くなる。切込みが深くなる。 |
病害虫防除
- オクラは「ネコブセンチュウ」に弱いので、他作物との輪作により安定生産を行う。草丈が低く生育が弱い場合は「根こぶ」ができている可能性がある。
イボ果の原因と対策(イボ果も食べられます。)
- 日照不足や低温、過繁茂や窒素過多、極端な草勢低下が原因。
- 適正な栽植密度と肥培管理を心がける。
- 品種選定も重要。(「ガリバー」はイボ果、曲り果ともに少ない。)