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2014年2月
 

「マイマイガ」対策を万全に!!

1.昨年、飛騨各地で大発生

昨年は飛騨各地で7月中旬頃からマイマイガが大量発生し、メスの成虫が街路灯やグラウンドの照明に飛来し、たくさんの卵塊を産み付け、住民を悩ませました。岐阜県下では、多治見市、土岐市、関市、郡上市、神戸町、揖斐川町でも大量発生が見られました。

本来「森林害虫」のマイマイガが市街地に飛来して「不快害虫」と化したため、街路灯やグラウンドの照明の減灯や消灯するなどの対応がとられました。また、成虫の飛来が収まったあと、卵塊の除去が行われました。

一方、古川町と国府町の果樹園でも卵塊(写真)が多数確認されたことから、春以降果樹への被害も心配されます。

卵塊の除去はされたものの、取り残しの卵塊も数が多いと思われ、今年も大発生が心配されます。

今のうちから、万全の対策をたてておきましょう。


2.白川村で過去に大発生したことが…

岐阜県においても過去に大発生したことがありました。しかも白川村で…。

岐阜県森林研究所の「森林のたより」(平成25年11月号)に、次のように記載されています。

岐阜県での記録を遡ってみると、昭和40年~41年に大発生した記録が残っていました。

これによれば、白川村で5千haの被害があったほか、久瀬、藤橋、坂内、徳山、養老からも被害が報告されています。この時の被害は樹木に留まらず、稲や麦にも及んだようです。また、当時を知る方から伺った話では、「道路の上を幼虫が大群で移動して家に押し寄せてきた」、「幼虫の糞が堆積して長靴でないと山を歩けないほどだった」とか。今では想像もつかない程の大発生だったようです。


3.マイマイガの生態

  1. 本来は「森林害虫」
     マイマイガはドクガ科の「蛾」の仲間で、わが国では、北海道から沖縄まで広く分布します。年1回発生する蛾で、卵塊で越冬します。
     本来は「森林害虫」ですが、昨年のように大発生すると、メスの成虫が夜になると光を求めて市街地に飛来し、街路灯や照明付近の柱や壁に産卵するため、「不快害虫」「衛生害虫」として注目されました。

  2. ふ化の時期は桜の咲く頃
     卵から幼虫にふ化する時期は、桜の開花時期と一致すると言われています。よって飛騨では4月中・下旬頃と思われます。


  3. ふ化直後の毛虫に触れると皮膚が赤く腫れることも
     ふ化したばかりの1齢幼虫(5mmほどの毛虫)にはわずかに毒針毛があり、触ると皮膚の弱い人は赤く腫れたりかゆみを伴うことがまれにあるようです。
     しかし、卵や2齢以降の幼虫、さなぎ、成虫には毒針毛はありません。

  4. 幼虫は風に乗って移動
     成長すると6~8㎝の毛虫に
     卵塊から這い出した幼虫は、木の幹を登り口から糸を吐き、木の枝先などにぶら下がって風にのり、樹から樹へと移動し拡散します。そのことから別名「ブランコケムシ」とも呼ばれます。
     5~6回脱皮して成長した幼虫は体長6~8㎝にもなります。

  5. 広食性で主に落葉樹を食べるが、大発生時は草花も食害
     幼虫は主に森林内に生息し、広食性で、2百種以上の植物を加害することがあります。主に落葉樹の葉を食べ、中でも、カラマツやシラカバなどを好むと言われます。
     大発生時には落葉樹だけでなく、針葉樹や草花等も食害することがあります。

  6. 幼虫からさなぎへ
     そして羽化して成虫へ
     約2カ月の幼虫時代を経て木の幹の陰にまゆを作りさなぎになります。そして、数週間後の7~8月に羽化し成虫が現れます。

  7. 成虫の行動と産卵
     雄の成虫は日中よく飛び回りますが、雌は日中は静止しています。雌は日没後から飛出し、産卵活動を行います。卵は成虫の体毛で包み、卵塊(卵が百~千粒)として産み付けます。1匹の雌が産む卵塊は1個で、産卵を開始するとその後飛ぶことはなく、数日間にわたって夜間に産卵し、卵塊を完成させた後に死にます。成虫の寿命は7~10日です。卵はそのままで越冬します。

4.マイマイガの駆除方法

  1. 卵塊の除去、今一度確認を
     マイマイガの駆除方法の中で、樹幹や建物壁面、街灯、電柱等に産卵されている卵塊をふ化前に除去することが最も効果的です。
     まだ庭木や家の壁、電柱などに卵塊が残っていないか、今一度確認してください。
     成虫や卵塊の除去時には鱗毛が舞い上がります。鱗毛は目や皮膚に炎症を起こすことがありますので、除去時はマスク・ゴーグル・手袋を着用しましょう。

  2. 幼虫初期の捕殺も有効
     幼虫発生初期に樹木の剪定による捕殺(幼虫の付いた枝ごと切り取り処分する)や周辺を除草することで、風通しをよくし、幼虫が生育しづらい環境となるよう工夫してください。

  3. 最後は薬剤散布
     最後の手段として、植物上にいる幼虫の初期(体長1㎝程度まで)であれば、農薬散布が有効です(卵や体長1㎝を超えた幼虫は、農薬の効き目が悪くなります)。
     ケムシ類に登録のある主な農薬は表1の通りです。農薬の使用前に、その薬剤のラベルに記載されている使用方法や注意事項をよく読んで確認してください。

  4. 住宅や公共施設周辺では物理的防除を
     住宅地近くや学校、保育所、病院、公園などの公共施設内及び周辺の植栽に対する防除に当たっては、できるだけ農薬を使うことを避け、物理的防除(卵塊の除去やマイマイガの幼虫を枝ごと捕殺する等)を優先してください。

  5. 成虫の対策
     減灯・消灯、光源の見直し
     マイマイガをはじめとする「蛾」の仲間は、光の中でも特に紫外線に反応して集まってきます。
     そのため、照明の減灯や消灯が最も効果的ですが、防犯上、安全上の考慮が必要です。 黄色蛍光灯やLED灯等、誘虫性が低い光源に交換することも効果的です。

 
(営農指導部)